住まいを借りる契約の流れ
賃貸住宅を借りる際には事前に「知っておいていただきたいこと」がたくさんあります。ここではそのようなポイントを紹介します。
部屋探しのための基礎知識
1.予算と希望を整理する
お部屋探しの際には、ご自身やご家族にとって何が大切かを決めておくことが重要です。
すべての希望を満足させる物件を見つけることはなかなか難しいですから、何を優先するのかを決めておかないといつまでたっても物件を決められなくなってしまいます。
(1)いくらまでの賃料なら無理なく支払えるか
家賃は手取り収入の30%程度に抑えておくことが賢明と言われています。
富士・富士宮エリアの場合、駐車場の確保も必須となるでしょうから、家賃以外の共益費、駐車場使用料なども確認し、月額合計賃料を把握することが必要になります。
(2)その範囲内で生活やライフスタイルを考慮し、何を優先させるのか
最優先事項は職場に近いことか、あるいは、多少通勤時間はかかっても住環境のよいところを望むのか。
予算の範囲内であれば古くても広い方がよいのか、多少狭くても新しい物件がよいのか、条件やこだわりを決めておかないと、物件を探すことが難しくなります。
当社では、自社管理物件にこだわらずお客様のご希望に叶う物件を広くお探し致します。お問い合わせの際にはより具体的な条件を提示いただけますと幸いです。
2.家賃の相場を調べる
部屋探しを始めるとき、最初に予算を勘案しながら、自分が希望する地域の「家賃相場」を調べることが大切です。家賃相場はat homeなどのポータルサイトで詳しく調べることが出来ます。
具体的な賃貸情報の集め方
1.インターネットや情報誌
インターネットによる賃貸情報収集は広範囲の情報を素早く収集できますし、賃料相場を把握するのにも非常に便利です。
賃貸情報誌は不動産会社から賃貸物件の広告を集めて消費者に届けるものです。
賃貸情報誌には、数多くの情報を手軽に見ることができるというメリットがあります。
2.不動産会社の賃貸情報
不動産会社は、二つの方法で賃貸物件の広告を出しています。
一つめは、インターネットや賃貸情報誌を利用して直接消費者にPRする方法(消費者向け情報)です。
二つめは、他の不動産会社に対して賃貸情報を公開する方法(不動産業界内情報)です。
この業界内情報は、直接消費者の目に触れることは少ないのですが、不動産会社に行けば見せてもらうことができます。
このように大きく二通りの情報収集の方法がありますが、実はインターネットや情報誌の膨大な情報からご自身に向く物件を探すのは容易ではありません。条件面も分かりにくいものもあり、お客様ご自身ではご負担になることが多々あると思います。
弊社ではお客様に代わって、業者間情報も含めて広く物件をお探しするお手伝いもさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
入居の申し込み
1.入居申し込みは「契約」ではない
物件を下見して気に入った場合、不動産会社に「入居申込書」を提出することになります。
この入居申込書の書式は統一ではありませんが、記入項目は住所・氏名・年齢・職業・年収などになっています。
入居申込書は、あくまで入居する意思を確認するための書類であって、賃貸借契約書ではありません。
2.入居審査でお断りすることもある
家主は入居希望者が提出した「入居申込書」をもとに、その希望者を入居させるかどうかを判断します。これを「入居審査」といいます。
この入居審査で家主が入居をOKしないケースもあります。
家主から見れば、自分の財産であるマンションやアパートを他人に貸すわけですから、経済的に安定している人や、生活上のルールを守る人に部屋を貸したいと考えるのは、当然のことといえるでしょう。
弊社では家賃保証会社による保証の斡旋も行っておりますのでご相談ください。
3.預かり金を支払うとき
物件を下見して気に入った場合、入居申込書を提出する際に、数千円から家賃の1ヵ月分ぐらいの金銭を不動産会社に預けるケースがあります。
この金銭は「預り金」「申込証拠金」「申込金」などと呼ばれています。
尚、弊社での主な取り扱いエリアでは基本的に預かり金の慣習はございません。
賃貸契約を結ぶとき
1.契約までに用意する書類一覧
個人契約の場合、
①入居される方全員の住民票
②契約者の収入を証明する書類
③契約者の身分証明書
④保証人の印鑑証明書 など
法人契約の場合、
①法人登記事項証明書
②会社案内 など
2.契約までに用意する金銭一覧
賃貸借契約時の必要金額は次のとおりです。
●礼金…家賃の0~2ヵ月分
●敷金…家賃の2~3ヵ月分
●仲介手数料…家賃の1ヵ月分+消費税
●前家賃…家賃と管理費等の1ヵ月分程度
●家財保険料(借家人賠償特約付)…1~2万円程度
3.準備いただく書類や保証人について
・住民票を用意する
賃貸借契約の際には、入居される方全員の住民票を提出いただきます。
したがって、賃貸借契約の日取りが決まったら、できるだけ早くご入居されるご家族全員分の住民票を用意しましょう。
住民票は、市区町村役所またはその出張所で交付してもらいます。
・契約者の収入証明書を用意する
賃貸借契約の際には収入証明書を提出していただきます。
収入証明書とは、サラリーマンの場合、会社から年に一度交付される「源泉徴収票」ですが、毎月の給与明細書でもよいことがあります。
また、自営業の場合は、税務署に確定申告をした際に交付される「確定申告書の写し」や「納税証明書」が必要になります。
・保証人を付与する
万一の際には保証人が入居者の債務(家賃の滞納分など)を肩代わりすることになります。
保証人には入居者の債務を保証するため、契約書に署名押印をしていただきます。
通常の場合、保証人の実印を押印することになっています。
保証人には予めこのような内容の説明と意思確認を行っておいてください。
2.重要事項説明書と賃貸借契約のチェック項目
1.重要事項説明書をチェックする
重要事項説明書とは、物件概要や契約内容を詳しく記載した書類です。
不動産会社は、賃貸借契約を結ぶ前にこの重要事項説明書を入居者に交付、説明する義務があります。
重要事項説明書は、契約書と重複する内容も含んでいますが、非常に重要な書類です。
このとき内容を説明するのは、一定の資格を持った人(宅地建物取引士)が取引士証を明示して行わなければなりません。
重要事項説明書の内容を聞いているときに、疑問が出てきたら、その場で質問してください。
そして、最終的に納得してから、契約手続きに入ってください。
また、定期借家契約(更新のない賃貸借契約)の場合、ここで必ず説明があります。
定期借家契約は、期間が満了になると契約終了ということになりますが、互いに合意すれば再契約できますので、十分に説明を聞いてください。
2.契約書は納得してから署名する
賃貸借契約書には、すぐに署名・押印するのではなく、不動産会社に分からないところを質問して、納得してから署名・押印するようにしてください。
賃貸借契約書を結んだ時点で、契約のキャンセルは原則できません。